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19世紀のオランダ首相アブラハム・カイパーの願い





ジョン・ヘンドリック・デ・フリー博士が、アブラハム・カイパー[19世紀にオランダの首相を務めたカルヴァン主義神学者・政治家]について述べた一文の翻訳です。





 1897年、カイパー博士は、編集長を務めた『デ・スタンダート』紙の25周年記念号に次のような一文を寄せました。


    一つの願いが、生涯にわたって私の心を支配し続けてきました。一つの大きな動機によって、私の心と魂はつき動かされてました。私に与えられたこの聖なる運命から逃れるくらいなら、私はすぐにでも息を引き取るほうがましなのです。その願いとはこうです。「世がどんなに反対しても、神の聖なる法が、家庭・学校・国家において確立され、人々がそこから利益を得ることができますように。聖書と被造物において示された主の規範が、いわば国民の良心に刻み込まれ、国民が再び神を敬うようになりますように。」


 このような理想を心に描いた人は、彼の前にまれでした。彼ほど、このような目的の実現に向けて努力した人はいませんでした。彼は、文字どおり全身全霊を傾けてこの聖なる召しのために働いたのです。彼の手には常に時計が握られていました。彼は、夜も昼もあらゆる時間を定められた仕事をこなすために用いたのです。彼がものにした著作の数は優に200を越えます。しかも、その多くはそれぞれ3〜4巻から成り、その扱った話題の範囲はまさに驚異的でした。

 彼は、行いと言葉において他者を愛することがいかに重要であるかを理解していました。筆者は、個人的な体験からこのことを申し上げるのです。・・・







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