i・MODE→  

心情的反戦論



>>心情的反戦論はときに戦争を拡大します。                

>>国際紛争の解決において戦争は独立国として正当な手段です。       

>>戦争になる前になんとかするために抑止力を持つ必要があり、核兵

>>器には核兵器をもって対抗する以外にはありません。この世が天国

>>ではなく、悪が存在する以上、その悪を制御する手段として対抗で

>>きるだけの武力は必要だということでしょう。では、警察が武器を

>>持つことも悪なのでしょうか。      

>                                    

> 私には同調出来る点と出来ない点があります。「心情的に…」は具

>体的に何を指しておられるのか、よく分かりません。                 

>「国際紛争の解決において…」は、正当とまでは言えなくとも、ある

>程度の武力行使はやむを得ない事と認めます。その例として、ユーゴ

>紛争のとき国連の明石代表があくまで話し合いで解決しようとしまし

>たが無力でした。結局は国連軍の制限的武力行使でしか解決出来ませ

>んでしたね。カンボジャでも、同じことが言えるでしょう。人間の愚

>かさを証明する以外の、何物でもなさそうです。   

>「戦争になる前になんとかするために抑止力を持つ必要があり…」は、

>誰も反対しないと思います。しかし、「核兵器には核兵器をもって

>対抗する以外に…」。これはさっき書いた理由で、

>賛成出来ません。核兵器を使用した国は、未来永劫全世界の非難を浴

>びなければならないでしょうし、地球の滅亡にもつながりかねません。

>「では、警察が武器を持つことも…」は、論理のすり変りではないで

>しょうか。

 

 ある商社マンから聞いた話ですが、ロシア人とパーティをすると、よく「日本と戦争すれば3発で終わりさ。」と言われるそうです。

 新聞によれば、北朝鮮から亡命した黄書記は、「北朝鮮はあくまでも戦争によって南北問題を解決しようとしており、日本がアメリカに荷担した場合には、日本も焦土化すると指導者は考えている。」と述べたそうです。北朝鮮は、テポドンを実戦配備し、いつでも日本に向けて発射できる態勢にあります。

 

 人間には、自分たちの理性や良心に期待できなかったという歴史があるので、核保有国の隣国はみな核を保有しようとするし、また、保有していない場合は保有している国と安全保障条約を結ぶことによって隣国を威嚇します。こういったバランスオブパワーの議論は、18−19世紀のヨーロッパの帝国主義間の戦争の歴史的過程から生まれていますが、実際の国際紛争がこの定石どおり起こってきたということで、現在でもこの立場が国際世界において有力だということなのです。力のバランスが崩れるとそこに戦争・侵略への野心が生まれる。日本は、アメリカの占領政策から反戦というより嫌戦思想を徹底して脳みそに植え付けられているので、国際紛争を戦争によって解決しようなどというのは世界の常識ではない、というように考えていますが、実際はその逆です。

 インドやパキスタンのように、両国間にテロが日常的恐怖となっているような関係において、相手が核兵器をもった場合、それを使用しない保障はどこにもない、核兵器を使用させないためには核兵器を持つ以外にはない、と考えるのはごく当然と言えるでしょう。現実的にインドまたはパキスタンから攻撃された歴史のない民族には理解しがたいことかもしれませんが。

 

 日本国内において、極左グループや戦闘的カルト団体が武装決起しないのは、日本国の警察や軍隊のほうが圧倒的に彼らよりも武力において勝っているからにほかなりません。もしこの関係が逆転した場合、彼らが全土を武力制圧して、彼らの思想を国教として国民に強制しないという保証もどこにもない。

 

 悪に対処するには力が必要であり、対処できないような力は、力ではない。

 核兵器を持つ覇権主義者に対抗するには、核兵器しかないでしょう。

 精神論をぶっても、舐められるだけです。