実存的な意味のない思想
(Q)いくら高尚なことが書いてある本(一流?)であってもそれが実存的な意味において人に適応できうるか、人が真に幸福になるのにどれだけ現実的に意味があるのかということです。
(A)実存的な意味において人に適応できないような本は一流とはいえないのではないかと私も考えますが。そして、人々もそのような本を一流とは呼ばないでしょう。一流と呼ばれる人々の書いた本はやはり、人間に深い影響を与えることのできる本なのでしょう。そして、そのような実存的価値を有する本とは、十分に歴史や世界について、自然科学について深く広く思考しようとしている人々によって書かれているのでしょう。非凡な思考は平凡な知識からは生まれないでしょう。平凡な思考は平凡な思考しか喜ばせることはできないし、その視野が狭窄であるために、かえって回りを不幸に陥れるものであることは、日本においても戦争においてだれもが体験したことでしょう。戦争反対を叫ぶことは、誰でもできますが、ではなぜ戦争が起こるのかを徹底して考えることがなければ、真の解決を得ることは不可能でしょう。人々は、深い思考力判断力を持たない医者にはかかりたくないものです。それは、その医者が浅薄な判断しかできないからです。私も、そのような医者にはかかりたくありません。
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