これから終末まで何が起こるか
19世紀の後半から、ディスペンセーショナリズムの終末論が流行してきたが、これ
はけっしてキリスト教の正統的な終末観ではなかった。
ディスペンセーショナリズム的終末観は、「キリストの再臨に引き続いて千年王国
が到来し、可見的キリストの直接統治のもとに、万物の回復がある」と考える。
しかし、聖書はそのようには述べていない。
逆に、 万物が神の主権に服するようになってはじめてキリストは再臨されると言
われている。
「世界の始まって以来、神が預言者の聖なる口を通じて語られた万物の回復のとき
まで、イエス・キリストは天にとどまっていなければならない。」(使徒3・21)
それゆえ、ピューリタンたちは、世界の全民族の弟子化と、あらゆる制度を聖書に
基づいて再建することを目指していた。アメリカの建国も、全世界の弟子化の使命の
センターとして位置付けていた。
また、この宗教改革の直系の子孫たちは、万物の回復の一つの大きな契機は、イス
ラエルの回復にあると見ていた。
聖書では、イスラエルの回復は、世界の復活をもたらすと言われている。
「もし彼らが棄てられることが世界の和解であるとすれば、彼らが受け入れられる
ことは死人からの復活でなくてなんであろうか。」(ローマ
11・15)
イスラエルの回復に続いて、世界は死から回復するのである。
聖書は、「世界の再建は、ユダヤ人の回復に引き続いて起こる」とはっきりと述べ
ている。
まず、ユダヤ人の信仰回復が先だ。ユダヤ人がキリストにたち帰るようになれば、
世界は、驚くべき祝福につつまれるようになる。これが狭義の千年王国の開始であ
る。
千年王国が始まると、回心者が続出する。日本も世界もキリスト教が主要な宗教に
なる。
回心者たちは、あらゆる制度、教育、学問、政治、経済、文化すべてを聖書律法の
原則によって造りかえることを望むようになる。このようにして、イエスの命令「あ
らゆる国民を弟子とし、彼らにわたしが守るように命じたすべての戒めを守るように
教えよ。」が実現するのである。
以上のことから、これから終末までに起こる出来事の順番が明らかになる。
@長子ユダヤ人の信仰回復:神の家族の完成
A全世界的な聖霊傾注とリバイバル。
B世界の弟子化:トーラーに基づく世界の諸制度の再建。
C千年王国の完成。
Dキリストの再臨。
E最後の審判。
F歴史の終焉と永遠の御国の始まり